藤井 変革のために企業に必要とされるのは、どんな要素だと思いますか。

玉川 重要なのは「ビジョン」「ミッション」「パッション」の3つと考えています。10年前なら将来への見通しが立ったかもしれませんが、今はテクノロジーの動向を予測することさえ困難な時代です。例えばブロックチェーンのようなテクノロジーは数年前には存在しませんでした。仮に5年先や10年先を見据えたグランドデザインを描いたとしても、その大前提があっさり崩れてしまうような環境の中で、変革を進めていく必要があります。そのためには、理想の社会を実現する「ビジョン」、アプローチを定義する「ミッション」が欠かせませんし、それを高いレベルで実現するためにはイノベーターとしての「パッション」が必要だと思っています。

ソラコム 代表取締役社長 兼 共同創業者 玉川 憲氏

理念と価値観の一致が確信させた最大のシナジーを放つ協業の姿

玉川 今後さらに市場環境やテクノロジーが激変したとしても、その変化に柔軟かつアジャイルに対応できるインフラやプラットフォームを選択することが、企業にとってますます重要な要件となっています。我々はそうした企業を支援したいという思いから、IoT通信プラットフォームの「SORACOM」を作り上げました。

SORACOM Air for セルラーやマイコンモジュール、7種類のセンサーなどがセットになったGrove IoT スターターキット for SORACOM
玉川氏は「IoTの世界にはスモールスタートを可能とするプラットフォームが存在していませんでした。ならば、私たちが最初につくって提供しようと考えました」と語る

 

藤井 SORACOMはハードウエアで従来行っていたパケット交換などの機能をすべてソフトウエアで開発し、クラウドを活用して初期費用を抑えながら従量課金で提供するバーチャルキャリアともいうべきビジネスで、きわめて衝撃的でした。本音を明かすとソラコムが世に出てきたとき、“これはやばい”と思いました(笑)。