ソフトウエアベースの革新的なIoT通信プラットフォームで脚光を浴びた日本発のスタートアップ企業ソラコムが、2017年8月、KDDIグループに加わった。
ソラコムの玉川 憲代表取締役社長は、アマゾン データ サービス ジャパンでAWSクラウド事業の立ち上げを指揮してきた。そして、KDDI のソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部長である藤井 彰人氏は、Googleで企業向け製品サービスのプロダクトマーケティングを統括した経歴を持つ。ともにクラウドの黎明期から、その普及に尽力してきた人物だ。
ソラコムとKDDIは今後、どのようなシナジーを発揮し、世の中にイノベーションを巻き起こしていくのか。両社のキーマンが語り合った。
環境はすべて整いIoTビジネスの機は熟した
藤井 KDDIでは「本業貢献」、つまりお客さまのビジネスに全力で貢献することを目標に法人向けIoT戦略を展開していますが、実際、多くのお客さまにおいてIoTを核としたビジネス変革が加速しています。
玉川 ソラコムもIoTは時代のムーブメントと捉えています。2010年頃から日本でもクラウドが急速に立ち上がってきましたが、ちょうどその頃と状況がよく似ています。現在ではほとんどのITサービスがクラウドから調達できるようになり、一方でUberやAirbnbに代表されるシェアリングエコノミーが台頭してビジネス環境が一変しました。そうした中、あらゆる業界で変革が迫られており、また本気になれば変革することができる、そういう時代を迎えています。
藤井 環境はすべて整い、機は熟したということですね。
玉川 自ら変革しないと、一気にまわりから取り残されてしまいますので。